甲状腺癌の特徴や種類、検査や治療の方法について

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甲状腺癌の特徴や種類、検査や治療の方法について

甲状腺癌の特徴


甲状腺はどこにあるかと聞かれても、大抵の人は顎の両脇下のリンパや喉仏を押さえるのではないでしょうか。甲状腺は喉仏のすぐ下にある柔らかいもので通常は手で触れても確認することができないものです。小さな蝶が羽を広げたような形状で器官を包みこむように位置しており、甲状腺に異常が生じて腫れが顕著になると触っても確認することができるだけでなく、鏡を見てもわかります。甲状腺は摂取した飲食物のなかのヨウ素を材料として甲状腺ホルモンを分泌する役割を担っており、体の発育や代謝に深い関りがあります。甲状腺の疾患としては、ホルモンの過剰分泌によるバセドウ病、反対にホルモン分泌低下によって起こる橋本病などが有名です。甲状腺ホルモンは過剰でも不足しても体全体に与える影響が大きいため、甲状腺に異常が認められた際には、早期発見、早期治療が重要となります。
甲状腺癌は、甲状腺を構成している細胞が癌化し、悪性腫瘍に変化したものを言います。甲状腺は喉仏の下に位置するので喉の疾患ととらえられがちですが、癌には体全体に影響を及ぼす乳頭癌、濾胞癌、髄様癌、未分化癌、悪性リンパ腫の5種類があります。このうち乳頭癌は全体の80%以上を占めると言われています。他の臓器癌と比較して悪性度が低いことが多いのも特徴のひとつで、ゆっくりと時間をかけながら進行します。全ての癌疾患の死亡率の中でも甲状腺癌が占める割合は1%程度と低く、大腸癌や胃癌などと比べれば稀な癌であると言うこともできるでしょう。最近では、東日本大震災後の原発事故による放射能汚染による発症が懸念され子どもの追跡調査が行われていることでも知られています。罹患者自体が少ないうえに、検査法や治療法の進歩によって早期の小さな状態で発見、治療が可能となったことによって死亡率は年々減少する傾向であると言えます。

甲状腺癌の種類別症状と治療


甲状腺癌は一般的に悪性度が低く進行も穏やかなものですが、なかには進行が速く悪性度の高いものもあります。また、痛みなどの自覚症状がほとんどみられないため病気に気づくのが遅くなることもあり、注意が必要です。甲状腺の癌の8割以上を占める乳頭癌は、喉仏付近に小さなしこりを感じる程度で自覚症状はほとんどありません。10代から高齢者に至るまで発症する年齢層は幅広く、特に若い女性に多くみられるという特徴があります。進行が特に遅いのも特徴で、リンパ節へ転移することがありますが、リンパ節切除手術によって治療が可能です。濾胞癌は、喉仏周辺のしこりは柔らかく自覚症状もほとんどみられません。発症年齢層は30代から高齢者までと広く、骨や肺に転移しやすいという特徴があります。リンパ節切除手術によって治療が可能ですが、多臓器に転移がみられる場合は、予後にあまり期待がもてません。
髄様癌は、喉仏付近のしこりの固さ以外に自覚症状はほとんどみられません。30代以降に発症することが多く、カルシウムの量をコントロールするホルモンを分泌する細胞が癌化することによって発症します。比較的進行が速くリンパ節のほか、骨や肝臓などに転移することもあります。リンパ節切除手術を行うのが一般的です。未分化癌は、喉の痛みや声のかすれなどの自覚症状があります。40代以降に発症することが多く特に高齢者の発症率が高いものです。肺や骨などに転移する可能性が高く、悪性度の高さや進行の速さから予後が悪い癌です。手術のほか放射線・薬物治療などが行われます。悪性リンパ腫は、甲状腺の腫れや声のかすれなどの自覚症状がみられるもので40代以降に発症することが多いものです。血液やリンパの癌が甲状腺にできるもので、橋本病を長年患っている方に多く見られる傾向があります。放射線・薬物治療が行われます。

甲状腺癌の診断と検査法


甲状腺癌の診断には、問診や触診のほか確定診断をするためにさまざまな検査を受ける必要があります。検査によって癌であるかどうかを見極め、癌であった場合はその種類や進行状況を把握して治療方針を決定することとなります。超音波検査は画像検査のひとつで、体の表面に超音波を当てて臓器から反射する超音波によって画像化されたものを視認するものです。甲状腺に腫れやしこりが認められる場合は必須の検査となるもので、甲状腺の大きさやリンパ節の腫れなどをみることができます。このほか、画像検査にはCTやMRI、シンチグラフィーなどがあります。がんの鑑別のために必須となるのが病理検査です。穿刺吸引細胞診では、甲状腺のしこりの部分に注射針を刺して一部の細胞を抜き取り、顕微鏡を使って癌の有無や種類を特定します。甲状腺癌が疑われる際には、必ず行われる検査と言ってもいいでしょう。
血液検査は甲状腺の機能を調べるためのもので、癌以外のほとんどの甲状腺疾患の検査として行われています。下垂体から分泌される甲状腺刺激ホルモンや甲状腺ホルモン、甲状腺から分泌されるタンパク質などの量を調べるものです。さまざまな癌の診断に使用されている血液検査が腫瘍マーカーです。癌の種類によって特定の物質が産生されることがあり、甲状腺の癌の場合は、カルシトニンや癌胎児性抗原の数値が高くなる特性を利用して行われるものです。
甲状腺の癌には5つの種類があり、それぞれに自覚症状の有無や進行の速度、悪性度の高さなどに違いがあります。いつもとは異なる体調不良を感じてかかりつけ医を受診してもなかなか病気の確定がなされないことも多いものです。診断や治療に精通した甲状腺専門医がいる病院に早期受診することが大切です。

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